
俺は、油紙に巻いていた、花束を出して握りしめた…

私も、頑張って花束を差し出す。


遊佐さんは私に気が付き
近付いて来た。
そして…『あっ!』という笑顔で
『ミュージシャンの方ですよねっ?』
と、話しかけてくれた!!
私にとって、歌うきっかけになった
まさに神・遊佐未森さんからの12年ぶりの御言葉!!

…が
余りにびっくりした私は、遊佐さんと話して
遊佐さんや観客の皆様にお時間をとらせるのも悪いので
返事もせず、名前も名乗ることなく、
意味不明な苦笑いを浮かべながら
『サヨナラ、サヨナラ!』とジェスチャーで手を振り
及び腰で、エビのように後ずさりながら
逃げるように席まで戻りました。

せっかくの遊佐さんからの問い掛けだったのに〜!!

でも、手紙と、「鹿児の餅」は渡せたぜ…
これで、きっと俺が誰だか
わかってくれるはずさ。きっと…
しかし、12年たてば遊佐さんに
「ミュージシャン」と認識されるとは…
(人違いではありませんように

12年後には、共演も夢じゃないかな?

その日が来るまで・・・・
頑張れ!かこがわ欲望(ゆめ)大使!!
〜完〜